支援先・カブラ訪問
支援先はムベヤ(Mbeya)地区のカブラ(Kabula)という村です。
今回の訪問目的はカブラの状況を把握するためでしたが、Fons氏に同行しカブラ以外の村も訪問し
10校以上を訪問、そしてその内7校ではFons氏が寄贈した教室のセレモニーにも立ち会いました。
カブラについては、支援先・カブラでも今後詳しくご紹介していきます。
カブラまでの道のり
今回、羽田空港からパリを経由しタンザニアのダルエスサラーム空港までトランジェットを含めて約30時間、さらにムベヤ空港まで飛行機で1時間半、ムベヤ空港からカブラまで車で3時間弱かかりました。
よって、日本からカブラまで合計34時間程の道のりでした。
現在でも長時間の移動ですが、2年前まではダルエスサラームからの空路がなかったため、車で8時間かけてムベヤまで移動していたとのことです。
(写真)
主要な道は舗装されていますが、カブラは農道が多く、今回の訪問中では水たまりにタイヤがはまり、
農家の人の協力によりなんとか車を出すことができました。
地域の状況
カブラはムベヤの中心地であるキエラ(Kyela)から車で1時間以上離れた場所にあります。
今回の滞在地であるキエラは水道はありませんが、電気が通っている家はありました。
しかし、カブラでは水道も電気も通っておらず、買い物ができるような店も見当たらず、荒廃とした建物がありました。
カブラの学校
カブラの子ども達は、中心地のキエラの子ども達と比べるとシャイな様子で、アジア人の私を警戒しながらも興味深く見ていました。
教師達は大変礼儀正しく、この環境で頑張って教えている様子が伺えました。
教室の状況
老朽化とハリケーンのダメージによる劣化が激しい状態ですが、地域の財政難のため修繕や建て替えがされないままとなっています。
このような状態の建物がこの地域ではカブラ以外でも多く見られるそうです。
授業中の訪問だったため、こちらを気になりながらも授業を受けている子ども達の様子が伺えます。
授業を真面目に受けている姿勢が感じられました。
教室はひどい状況ですが、校庭は綺麗に整備されており、雑草は生えていますが草サッカーができそうな広いグランドがありました。
今回の訪問を通して
想像していたような悲壮感や飢餓感は感じず、インフラや教育環境が整っていない中で力強く生きている人々を目にし、環境が異なるだけで日本もタンザニアも同じ人間が生きているのだと感じました。
カブラ周辺地域には崩れたまま放置されている教室が多く、COCOA for SCHOOLSのプロジェクトから建築技術と建材を提供し、人手は村から出すことで教室が建てられています。
「教育こそ貧困の撲滅」というFons Maex氏の使命の重大さを痛切に感じました。
エピソード
Fons Maex氏がカブラ滞在中に無くした最新のノートパソコンが、カブラの学校で見つかり、
それを後日ムベヤ空港まで関係者が届けてくれました。
これまでの海外経験から、紛失したノートパソコンが出てくることはまずないと考えていましたが、
過去の訪問先に比べると最も貧困を感じたカブラで発見され空港まで届けてくれました。
この地域の人々の正直さと、Fons Maex氏への彼らが抱いている感謝と尊敬の念を
目の当たりにした貴重な経験でした。
Fons Maex氏のCOCOA for SCHOOLSサイト内、JOURNAL ページにも同時期の各村の記事があり、
弊社代表の訪問の様子も写真掲載されていますのでご参考ください。
掲載ページ:JOURNAL
該当時期:2017年2月28日〜3月2日